あるところでバイオリンを学んでいる学生がおりました。5年も励んで、最終的な卒業試験のためにコンサートでバイオリンを弾くことになりました。会場は5,000人も入る場所です。その会場の最後席に彼の指導教授が座っていました。彼は、これまで学んできたことをすべて出し切って、バイオリンを弾きました。すばらしい出来栄えでした。会場のみなさんは大きな拍手をして彼を祝福しましたが、彼にはみんなの拍手は聞こえていないかのような表情をしていました。彼は最後列の教授だけしか見ていなかったからです。教授は、じっとしていただけでした。会場からはアンコールの要請があって、彼はもう一度バイオリンを弾きました。曲が終わり、やはり素晴らしい出来栄えでしたので、聴衆は立ち上がって彼を祝福しました。その拍手はなかなか終わりませんでした。やはり、彼は、最後列の教授だけを見ていました。すると、教授は指を立てて「OK」のサインを出しました。彼はずっとそれを待っていたのです。その時、彼に喜びがあふれてきました。
あなたは、誰がOKサインを出してくれるのを待っていますか? 聴衆ですか? 良い結果ですか? 奇蹟ですか? 癒しですか? 主の「しもべ」は、父なる神だけを見ています。その父がOKサインを出してくれたら、それで十分だと思いながら・・・
祝福がありますように。